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拉致問題 風化させない

﨑山晃教育長に「拉致問題に関する中学生サミット」での活動を報告する石川紗名さん=15日午後、石垣市教育委員会

﨑山晃教育長に「拉致問題に関する中学生サミット」での活動を報告する石川紗名さん=15日午後、石垣市教育委員会

石川さんが参加報告

 「風化させないことが大事」―。東京都内で9日開催された「拉致問題に関する中学生サミット」(政府拉致問題対策本部主催)に沖縄県代表として参加した石川紗名さん(石垣中学校3年)が15日午後、石垣市教育委員会で報告した。同サミットは若い世代に拉致問題について主体的に考えてもらおうと昨年から開催されており、八重山からの参加は初めて。

 サミットには全国の都道府県などから推薦された中学生67人が参加。拉致被害者家族連絡会代表で横田めぐみさんの弟の拓也さんによる講話を聞いた後、グループ協議を通して拉致問題を伝えるキャッチコピーやCMの絵コンテを作成し、全体でCM劇を発表した。

 石川さんのグループが考えたキャッチコピーは「他人事じゃなく自分事。悲しいだけの話じゃない」。作成したCM絵コンテは石川さんの案がベースになっているという。CMは、カブトムシが捕まるところをテレビを通して第三者がみている場面から始まり、「かわいそうだな」と思っているだけだった第三者が捕まってしまうという内容になっている。

 石川さんは「悲しいだけの話じゃなくて、他人事じゃなく自分事というのを発信するコンテを書いた」と説明し、「17グループのうち良いとされる3つに自分たちのグループの案が選ばれた」と笑顔をみせた。

 石川さんは「横田さんの話を直接聞けたことが本当によかった。家族の話を聞いたときに他人事じゃなくて自分事として距離が縮まったように感じた」と振り返り、「友だちにもしっかり説明して伝えて問題が風化しないようにしたい」と語った。

 引率した宮良用馬教諭は「話し合いの中でも県代表にふさわしいリーダーシップを発揮し協議している姿がみれた」と報告。石垣史昭校長、﨑山晃教育長は今後の活躍に期待した。

 CMは生徒たちが考えた案を元に制作され、12月の「北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール2024」の表彰式で発表され、同本部ホームページや公式ユーチューブで公開される。

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