ヨナグニカラスバト放鳥
カラスに襲われ保護
カラスに襲われているところを保護されたヨナグニカラスバトが14日、野底マーペー登山道入り口付近で自然に返された。
ヨナグニカラスバトは八重山に生息するカラスバトの亜種で全長約40㌢と日本のハトの仲間では最も大型。警戒心が強く観察する機会は少ないが、オオバギやアカギ、タブノキなどの実を数羽で食べに来る姿を見ることができる。
今回、放鳥されたヨナグニカラスバトは6月20日、環境省石垣自然保護官事務所の職員が業務で移動している最中、野底地区の県道上でカラスの群れに襲われているところを発見。種の保存法により国内希少野生動植物種に指定されているほか、環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類に選定されていることなどから保護。たまよせ動物病院へ搬送した。救護時は尾羽がすべて抜け、擦り傷などを負っていた。
同病院で70日余りの治療などを経て尾羽が生え変わり、体力も取り戻したことから、救護場所に近い野底マーペー登山道入り口付近で自然に返された。関係者により「マペ」の愛称が付けられた。
石垣自然保護官事務所の古見用介自然保護官は「自然の営みに手を出すべきではないかもしれないがヨナグニカラスバトは希少種。無事に放鳥することができてとてもうれしい」と話した。
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