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「出先機関と本庁との間にギャップがある」…

 「出先機関と本庁との間にギャップがある」。ある議員団が離島の県職員に対する不満をぶつけた。これに対して県の本庁職員は「そんなことはない」と反論した▼あとでその議員に聞くと、離島の県職員が地域の課題を本庁に報告している様子がないため、県に直接要請せざるを得ない状況があるという。別の議員は「離島の職員は島流しにあったとでも思っているのか」と日頃の対応に納得いかないようだ▼これらの事実関係は明らかでないが、離島の職員はどう働くべきなのか。いい機会なので琉球王国の三司官・蔡温が提唱した「御教条」に注目しよう(高良倉吉著「御教条の世界」)。この教えは仕事観や生き方についての実践的な道徳を政治家目線で説いたもの。地方役人の心得もある▼地方や離島の役人に対しては「ますます百姓を大切に扱うように」と求める。徴税するだけでなく、凶作時でも困らない体制整備を行うことが必要とする。役人が職務を果たさなければ百姓が困窮し、最終的には役人自身やその子孫が苦しむことになると戒める▼現代でも県は「離島振興は県政の最重要課題」「離島振興なくして沖縄の発展なし」と強調する▼もし離島の県職員が地域住民に“塩対応”しているなら、それは蔡温の教えにも県の方針にも反している。(玉津盛昭)

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