伊原間の移住・定住促進
人口減少が続く石垣市伊原間地区で移住・定住促進に向けて官民連携による賃貸住宅の整備計画が進んでいる。石垣市、伊原間公民館(比嘉文男館長)、コンテナハウスを取り扱う㈱ジャカコン西日本(本社・沖縄県糸満市、上運天賢勇社長)は29日、「北部地域移住・定住促進に関する包括連携協定」を締結、伊原間に2棟5戸の賃貸住宅を建築し来年3~4月に入居を開始する。
市北部地域は、今後も過疎化や高齢化がさらに進行することが予想され、地域経済の停滞、地域コミュニティーの維持が困難になっていくなどの課題がある。一方、伊原間への移住希望者は一定数あるが、賃貸住宅が少なく移住を諦める状況にある。課題を解決するため3者が連携し住居環境の整備を行う。
今回のスキームは、伊原間公民館所有地(607平方㍍)をジャカコンが借地し、コンテナハウスを建てる。石垣市は6月定例議会で可決された土地造成費200万円を支援。
コンテナハウスは2LDK3戸(1戸あたり延べ床面積約50平方㍍)、3LDK2戸(同66平方㍍)。いずれも平屋建て。場所は集落内の公営住宅隣地。完成は来年1~2月を見込む。
入居募集の要件は公民館の意見も取り入れる。比嘉館長は「学校や地域が活性化するように子育て世帯や、公民館活動に理解し協力してくれる方々を受け入れたい」と話す。
協定締結式で中山義隆市長は「各地域で市営住宅整備の要望も多いが、いろんな手続きや財源の面も含めて希望通りできていないのが実情。今回のように民間活力を入れることで、行政、民間企業、地域がそれぞれの資源を有効に生かして役割を果たし、地域課題の解決や地域の持続可能な発展につながる大きな一歩となるだろう」と期待した。
ジャカコンの上運天社長は「私たちの技術が地域振興の一翼になれば幸い」と述べた。
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