四カ字豊年祭 各御嶽でオンプール
郡内最大の四カ字豊年祭は28日、各御嶽でオンプールを行った。ことしの五穀豊穣に感謝して来夏世の世果報を祈願、地域独自の旗頭や芸能を奉納した。神司が供え物をしてニンガイ(祈願)を行い、役員らがミシャグパーシィ(神酒囃子)で恵みの神酒を授かった。四カ字ムラプールは29日午後3時半から真乙姥嶽で行われる。(3面に写真特集、8面に関連)
八重山の稲作伝来の地とされる米為御嶽(イヤナスオン)では同日午前10時ごろから、登野城字会(田場由光会長)が豊年祈願式の儀式を行った。
神司の関野民子氏が祈願し、神の言葉を田場会長に伝えた。田場会長は「神様も非常に喜んでいる」と報告、「気合を入れて奉納を」と呼びかけると、「サーサーサー」と旗頭が舞い、女性たちが周囲を囲んで盛り上げた。
田場会長が「五穀豊穣の恵を授かり、神々の慈悲の心と恵に感謝申し上げる。願わくば来夏世もご加護を」などと祈願文を奉読した後、ミシャグパーシィが行われた。
給仕役の4人が歌いながら木製の皿に神酒を注ぎ、字会役員や長老、旗頭会の代表ら5組20人に振る舞い、「豊かな年の神酒はまことにおいしく、香りよくできている」などと掛け合いではやしたてた。
田場会長はあいさつで「米為御嶽は登野城村だけでなく、八重山の人々の生命と生活を守ってくださる神の宿る崇高な聖地。皆さまに今年の豊作に感謝し、来夏世の豊穣を祈願していただきありがとうございます」と感謝した。
引き続き中学生らが「イリク太鼓の手」を厳粛に奉納、保里京子会長ら女性会のメンバーが「巻き踊り」で喜びを表した。
米為御嶽は、八重山に稲作を伝えたとされる兄タルファイ、妹マルファイのうちマルファイの墓とされ、のちに稲作を伝えた神として信仰されるように。兄妹は安南(ベトナム)のアレシンから稲種子をもって来島、小波本原に居住して水田を開き、島民に稲作を指導したと伝承されている。近くにある居住地跡の小波本御嶽(クバンドゥオン)でも祈願儀式が行われた。
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