災害時に福祉避難所開設
地震・風水害など大規模な災害発生や発生の恐れがある場合に障がいのある人や高齢者、妊産婦、乳幼児など配慮を必要する人の支援を図るため、石垣市は26日、市内の介護・障がい者関連7施設と「災害時における福祉避難所利用に関する協定」を締結した。7施設は発災時、一般避難所で受け入れが難しい要配慮者のため臨時的に福祉避難所を開設して支援を行う。
同協定は東日本大震災や熊本地震、能登半島地震などの大規模災害を想定して民間の福祉施設を避難所として開設するためのもの。
社会福祉施設は市の要請を受けて可能な範囲で避難所を開設し、一般避難所での生活が困難であったり、共同生活に支障があったりするなど特別な配慮が必要な避難者を受け入れる。
市は福祉避難所の運営を支援するため必要な資機材、食料、生活必需物資の提供を行う。同避難所の開設期間は開設日から7日以内。災害の状況に応じて協議の上で期間延長も可能。避難所に係る経費は関係法令に基づいて市が負担する。
介護5施設、障がい者2施設で計130人の受け入れを見込んでいる。
協定締結式で中山義隆市長は、大規模災害時の福祉避難所に結い心センターと健康福祉センターが指定されていることを説明し、「要配慮者の二次的避難所の設置が喫緊の課題だった。今回の締結は災害対策の強化につながる」と述べた。
介護施設を代表して医療法人上善会の境田康二理事長は「例えば、津波が島の東側から来たら西側の施設が残る。逆に西側から来たら東側が残れるので、残った施設で被災した施設の方々を支えるしかない状況が起きるだろう。なので『うちはいいよ』という話はない。島内全ての老人介護施設が『受け入れますよ』という方向にもっていってほしい」と他施設の協力も望んだ。
障がい者施設を代表して社会福祉法人若夏会の新垣重雄理事長は「我々も微力ながら、今後も賛同された皆さんと緊急事態に対応したい」と述べた。
協定締結法人・事業所は医療法人上善会「介護老人保健施設聖紫花の杜」、社会福祉法人沖縄松楓会「特別養護老人ホームなごみの里」、社会福祉法人希望ヶ丘「ケアハウスばすきなよお」、社会福祉法人沖縄県社会福祉事業団「特別養護老人施設・八重山厚生園」、株式会社朋優福祉会「デイサービス年輪」、社会福祉法人若夏会「障害者支援施設おもと学園」、合同会社やーる「グループホームふだずめー」。
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