自然界では秋の足音が聞こえている。田んぼや…
- 2024年07月19日
- 不連続線
自然界では秋の足音が聞こえている。田んぼや海岸にはクロツラヘラサギやアオアシシギ、タカブシギ、コチドリなどが続々と飛来。長旅の疲れを癒やしている▼クロツラヘラサギは世界でも希少な種類で、毎年1月に香港バードウオッチング協会が中心となって主要な越冬地の個体数を調べている▼2024年の世界的な一斉調査は1月19日から21日にかけて行われ、6988羽が数えられた。国内では日本クロツラヘラサギネットワークや日本野鳥の会の会員を中心に1都1府8県69カ所で計102人が協力。沖縄県内では50羽が記録された▼調査では6年連続で個体数の増加が認められたが、台湾や韓国、マカオで減少が見られた。昨年大きな減少があった香港の后海湾では今回、個体数が増加したものの、付近で開発計画が進められており、油断を許さない状況にある▼それでも世界全体では、19年に4000羽、21年に5000羽、22年には6000羽を超えるなど増加を続けており、保護活動の成果が出ている▼八重山にも毎年、春と秋の渡りの時期にクロツラヘラサギが訪れる。大型の野鳥で白く目立つことから見つけるのは比較的容易だ。田んぼや河口などを訪れた際には、環境保全のシンボルともいえるクロツラヘラサギがいないか探してみてほしい。(立松聖久)
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