八重山毎日新聞社

　ＴＳＵＴＡＹＡ石垣店が15日の営業を最後に閉店。1996年12月の開店から約28年間の歴史に幕を下ろした▼ＴＳＵＴＡＹＡは、書籍販売やＣＤ・ＤＶＤのレンタルなどを主に営業してきたが、インターネットの普及に伴い、書籍の電子化や映画などのネツト配信サービスに押され業績が悪化し、県内でも店舗の閉店が相次いでいる▼同石垣店は、中高生を中心とした若者にＣＤやＤＶＤのレンタルが人気を集め、店内は日々、にぎわいを見せていた。筆者も仕事帰りなどに立ち寄り、はやりの曲のＣＤや新作映画のレンタルを楽しみに利用してきた一人だけに閉店は残念だ▼また、台風接近時には、家族でＤＶＤを楽しもうというレンタル客であふれ、弊紙でも何度も取材協力していただいたものだ▼閉店セールには、大幅に割引されたＣＤやＤＶＤの中から好みの作品を買い求めるお客で連日大にぎわい。15日の閉店間際まで店内には利用客の姿があった。閉店に当たり、最後まで残った利用客に店舗スタッフが「28年間、皆さまの生活の一部となり、思い出となれたことを誇りに思う。それが喜びだった」と感謝したという▼娯楽の少ない離島に、家庭で気楽に楽しめる音楽、映像を提供してくれた「ＴＳＵＴＡＹＡ石垣店」。28年間、ありがとう。（下野宏一）