八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

来夏世(くなつゆ)。今年も大過なく豊穣の…

 来夏世(くなつゆ)。今年も大過なく豊穣の世を迎えられたことを神々に感謝するとともに、来る年の豊年をも予祝し、地域の安寧を乞い願う豊年祭。いよいよその季節を迎え、地域で、島々でその準備が始まっている▼地域や集落によって日取りは違う。早い地域では子どもたちの鉦鼓、太鼓の練習が、御嶽や公民館の広場では青年たちの旗頭の練習が始まり、早くも熱がこもる▼子どもたちの鉦鼓・太鼓隊は、にぎやかにかけ声を響かせて村々、まちかどへ繰り出す。祭りが近いことを人々に知らせるように。その音が聞こえてくれば、大人も子どもも家を飛び出して嬉しそうに見守り、小さい子たちは「追っかけ」になる▼もとより祭りのかたちは、それぞれの地域で違いがある。旗頭を林立させ、奉納を中心に勇壮なツナヌミン、綱引きに情熱を傾ける地域、あるいは炎天下の浜に繰り出し舟漕ぎ(ふなくい)で豊穣を招く島々、厳かな来訪神の訪れを待ちわびる村々▼それぞれの村で長老や壮年、あるいは女性たち、祭りを担う青年たち、子どもたち。祭り好きの追っかけファン。それぞれがそれぞれの役割を担う▼それぞれに違いはあれど、祭りを待ちかねる心は、いつの時代も変わらぬものかもしれない。今年もまた、熱いまつりの日々がやってくる。(慶田盛伸)

 

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム