八重山毎日新聞社

　渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎の新紙幣を早く手にしてみたいと願っている▼しかし外出機会が減り買い物もカード払いの昨今、手持ち現金は香典用の千円が主で、わざわざ銀行まで出向き交換してもらう程でもない。天下の回り物のお金だけにそのうち巡り合えるだろう▼新札が出るたびにスーパー、コンビニの精算機の改修や新札専用機への入れ替えなどの特需が発生、関係する業界はホクホクとのニュースも中央からは聞こえてきた▼島の店舗の精算機や屋外の自販機ではどうだろう。素人考えで新札発行を機に自販機などが更改のため古いものから撤収されるのではと期待したが、そうでもないようだ。そういえば硬貨の新500円玉が発行されてだいぶなるのに、いまだにそれが使えない自販機もそのまま設置されているところを見ると次の更新時には現金の要らないキャッシュレスを見越してほっとかれているのかなと考えてしまう▼小欄が郊外の自販機自粛、新設可否の届け出制を訴えるには理由がある。農道沿いの自販機に比例して周辺道路へのポイ捨て増加が感じられるからだ▼今年は行政の尻が重く、道路美化清掃事業が滞り、公道沿いの雑草も好き放題に伸び、かっこうのポイ捨て場になっている。観光客の目にはどう映っているのだろう。（仲間清隆）