戦争の記憶 語り継ぐ
- 2024年06月24日
- 地域・教育
石垣市全戦没者追悼式・平和祈念式(石垣市主催)は23日午後4時から、バンナ公園入り口の八重守之塔で行われた。各団体と各小中高、一般から約290人が参列し、戦争で犠牲になったすべての戦没者に祈りをささげ恒久平和を誓った。糸満市摩文仁の「平和の礎」には石垣市関係4406人の名前が刻銘されている。
式では表千家不白流沖縄県支部八重山による「御供茶」、いしがき少年少女合唱団の歌声「月桃」などに続き、2024年度石垣市平和を考える作文で中学生の部最優秀賞の宮里和花さん(石垣中1年)が「平和の大切さ」、高校の部最優秀賞の玉城蓮さん(八重山農林3年)が「平和への第一歩」を朗読した。
宮里さんは「平和であり続けるために、私にできることを考えた。まずはそれぞれの個性を認めること、そして調和をとることだ。小さなことかもしれないが、一人一人ができることをし続ければ大きな力になると信じている」と述べた。
玉城さんは「過去や今現在起きていることに目を向けるべきだと思う。知ることが大事だと思う。一人一人が現実に向き合い、過ちを二度と繰り返さないように。それが平和につながる第一歩ではないでしょうか」と問いかけた。
参列者で黙とうをした後、中山義隆市長が「戦後長い時間が経過し、当時を知る戦争体験者の貴重な声を聞く機会は少なくなっている。このような状況の中で、少しでも多くの体験談に耳を傾け、戦争の悲惨さや平和の尊さを確実に後世へとつないでいくことは今を生きる私たちの大きな責務であり、使命でもある」などと平和宣言を行った。
県遺族連合会八重山支部の大山幸子支部長も「終戦から79年。今の平和と豊かさはみ霊の大きな犠牲の上に得たことを心に刻み、つらく悲惨な経験を風化させることなく次世代に伝えていくことが遺族の責務」と述べた。
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