八重山毎日新聞社

　弊紙元編集長上地義男氏が通信員列伝を連載した。弊紙は郷土の新聞を看板に石垣市、竹富町、与那国町のニュースを紙面に反映させることを第一義に紙面を作ってきた▼その意味で離島からの通信員記事は学校の話題が主だったとはいえ、画期的な出来事だった。頑張る子どもたちの名前、顔が掲載されることで地域は盛り上がり島を離れて住む出身者からも喜ばれた▼今でこそ個人情報保護の観点から人の名前や顔写真の掲載に、許諾を得なければならないことになっているが、かつての弊紙には郡内の新一年生、珠算検定全級合格者、英検全級合格者、高校、大学合格者、誕生、成人、生年祝いの該当者たちの氏名、顔が紙面に数多く登場し、その日の話題として口の端に上っていた▼その結果、新聞に掲載された皆さんは地域で声をかけられ励ましを受けた。ある意味、田舎のニュースは住民の顔と名前と活躍を逐一紹介して事足りた。かつてのギズモクラブやオーライの紙面を参照▼4月の新一年生名簿は、ここ数年例のないほどの大勢の名前でにぎわっていた。私たちは、大はマラソンの完走者氏名、官庁、学校職員人事など、小は告別式広告の名前まで隅々まで目を通し一喜一憂している▼どうぞ通信員諸氏はより多くの名前と顔、活躍をもっと届けて。（仲間清隆）