米盛 八重高 92㌔級初頂点 1点差攻防 ミスなく制す
- 2024年06月05日
- スポーツ
競技歴9カ月、柔道出身の米盛勝仁(八重高3年)がレスリングで県の頂点に立った。これまで歯が立たなかったライバル岸本尚眞(北部農)を相手に我慢のレスリングを徹底、先制されても焦らず逆転し1点差の攻防を制した。
「勝つならロースコア」と臨んだ決勝戦第1ラウンド、米盛はパッシブ(消極的姿勢)を2度受け、30秒間のアクティビティピリオドの間も技を出せず、岸本に先制を許したが落ち着いて我慢を続けた。第2Rは逆に相手がパッシブを受けて1―1の同点に。このまま終了すれば後者ポイントで米盛が勝利するため、相手は前のめりに攻めてきたが得意の形に組ませなかった。
最後は首投げを仕掛けられたが左足でなんとか踏ん張って回避。判定を不服とした相手のチャレンジ失敗で1点を加点した。そのまま2―1で勝利を決めると、マット上で両こぶしを握り「よっしゃ」と喜びを爆発させた。
公式戦初勝利は県優勝とインターハイ出場を決める大きな1勝となった。米盛は「緊張から解き放たれて本当にうれしい。相手に点をとらせなかったし、最後は練習してきたバランスも生きた」と振り返った。
これまでは体勢が悪いまま技を仕掛けたところを返される展開が多かったことから「リスクを負う技は出さなくていい」と指示していた具志堅太一監督。我慢して勝ち取った優勝に「ミスのない戦い方をうまく遂行してくれた」とたたえた。
高2の9月に具志堅監督から誘われて競技を始めた米盛。同部は10年近く休部状態だったためレスリングマットはなく、体操用マットをガムテープでつないで2人で練習した。「このマットで勝つことに意味がある」と言い聞かせ、毎日コツコツと努力してきた。「このマットでも強豪校の選手に勝てたことは誇れる」と胸を張る。
九州大会に向け「まずは1勝」を目標に掲げ「タックルなど自分の技を作って挑みたい。我慢だけではなく仕掛けていけるようになりたい」とさらなる成長を誓った。
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