八重山毎日新聞社

　記者「飛び込みの立候補者がいたら教えてほしい」。県選管「こちらも忙しい。届け出があった選管に行ってほしい」。記者「遠い選管だとすぐに行けない」。県選管「情報提供できるか確約できない」▼これはきたる県議選に向けた記者説明会の一幕。同選挙は定数48に対して70人余が立候補するとみられるが、告示日に前触れなく現れる「飛び込み出馬」がたまにある▼メディア側は顔写真や本人の素性を確認する必要があり、事前に把握したい。急に候補者が増えると大混乱に陥るため、こういった選管とのやりとりが起こる▼また県議選は選挙のたびに違反のぼり、違反ポスターも取りざたされる。県選管は56陣営の文書図画1630件に撤去命令を出した。件数は前回選挙より減ったが、公選法違反は相変わらずだ▼さて、告示まで一週間を切り、本島では熱気が出てきた。来沖した国会議員は街頭演説し、立候補予定者は雨の日も朝立ちして手を振っている▼一方、石垣市選挙区は無投票が現実味を帯びてきた。対立候補も名前が浮かんでは消えていった。定数2だと立候補2人で告示日の午後5時、4年前と同様に当選が決まる。「飛び込み出馬」があると取材は忙しくなる。でも、有権者にとって選択肢はあったほうがいい。県議選は7日告示。（玉津盛昭）