陸自、公務でハーリー出場 「漕舟訓練」と説明
- 2024年06月04日
- 地域・教育
陸上自衛隊石垣駐屯地が9日に開催される石垣市爬龍船競漕大会と西表島・白浜海神祭、伊原間・フナクヤハーリーの競漕にそれぞれ「公務」で参加することが分かった。駐屯地によると、舟の操作技術向上を目的とした漕舟訓練との位置づけ。八重山毎日新聞社の取材に広報担当者は「災害対応能力を向上する訓練の一環として参加するもの」と説明した。
同駐屯地からは石垣市に2チーム、白浜とフナクヤにそれぞれ1チームが出場する。地域行事であることを考慮し、迷彩服は着用せずチームTシャツなどで参加する。同日開催の白保ハーリー祭にも1チームが出場するが、公務ではなく地元隊員を中心とした「有志」。ハーリーの出場は1チーム10人編成。
竹富町防災危機管理課への届け出によると、4日から白浜海神祭に参加する隊員ら12人が現地入りし、5・6日に漕舟訓練、7日に上原地区の海岸でビーチクリーンを行う。前日8日には会場準備、9日に海神祭本番を迎え、10日に石垣島へ移動する日程となっている。訓練実施に伴う規制などはない。
駐屯地によると、白浜での漕舟訓練には当初、隊で所有する手こぎ用の渡河ボートを使用する予定だったが、予算の関係で搬入できず、白浜公民館所有のサバニを使って実施することとなった。陸自車両を2台持ち込んで移動用とする。
自衛隊は那覇市で開催される那覇ハーリーにも那覇駐屯地15施設中隊を中心にチームを編成して公務で出場している。
同じ国の機関である石垣海上保安部は毎年、石垣市爬龍船競漕大会の水産関係ハーリーに出場しているが、公務ではなく休みの職員が参加している。石垣市消防本部も出場する際は同様。石海保は取材に「自分たちの業務と関係ない」と説明した。
西表島では1日午後6時45分に町防災危機管理課から防災無線で訓練実施に関する放送があったが、海神祭参加についての言及はなく「漕舟訓練、洋上訓練、地域奉仕活動などを行う」などの内容だったため、「どんな訓練を行うのか」と不安視する住民もいた。
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