石垣港に新土砂処分地 30年代半ば目標 港湾計画改訂へ
- 2024年05月30日
- 政治・行政
向こう10~15年を見据えた石垣港の港湾計画改訂案が29日、石垣市役所で開かれた2024年度第1回石垣市地方港湾審議会(大濵達也会長、委員17人)に中山義隆市長から諮問され、審議を経て承認された。審議会は30日、答申する。改訂は2013年12月以来。海上保安庁の船舶が停泊する桟橋の西側海域に、しゅんせつ土砂の処分用地を整備することが大きな変更点となっている。
石垣港は1972年5月、重要港湾に指定され、74年に港湾計画を策定、これまで計画は改訂や軽易な変更を重ねてきた。
石垣港は貨物輸送をするRORO船、クルーズ船が大型化するなか、物流・生産拠点、周辺離島住民の交通拠点として役割を果たしている。海上保安上の領海警備拠点としての重要性も増している。一方で、荷捌き施設や保管施設などの不足、航行する船舶数の増加による港の狭隘化などが課題となっている。
今回の計画改訂は、2030年代半ばを目標に港湾機能の強化を目指すもの。
しゅんせつ土砂で海域を埋め立てる土砂処分場の面積は15・4㌶。石垣海上保安部浜崎桟橋の西側沖合に整備する。埋め立て地の用途は今後検討していくが、官公庁船ゾーン(海上保安庁などの利用)、物流関連ゾーン(RORO船などの利用)に設定されている。
石垣港ターミナル側に係留する貨物船は、対岸の南ぬ浜町に接岸場所を広げる。災害時の基幹貨物輸送機能を維持するため耐震岸壁で整備。長さ230㍍、水深9㍍。概算総事業費は42・5億円。
クルーズ岸壁南側は規定計画で作業船(台船)を係留する船だまりの予定だったが、マリーナ整備計画に変更する。
一方、新川地区の小型船だまりは別の場所で対応可能なため計画から削除した。
市は今後、改訂計画を国土交通大臣に提出、交通政策審議会での審査を経て許可が下りるとみられる。
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