狂犬病予防注射率が改善 石垣52%
- 2024年05月29日
- 地域・教育
狂犬病予防注射の2024年度集合接種が23日から郡内で始まっている。石垣市の23年度の注射率は52・5%(前年度47・4%)で5・1㌽上昇した。竹富町は54・2%(同53・4%)、与那国町69・1%(同67・9%)と3市町とも改善した。法改正に伴い全体の登録頭数が減ったことも要因とみられる。
狂犬病予防法は、飼い主に市町村での犬の登録や年1回予防注射を受けさせることなどを義務付けている。22年の法改正では、▽犬の所在が判明しない▽25歳以上の高齢犬は死亡と判断できる―などの場合に登録から削除できるようになった。
石垣市環境課によると23年度は、飼い主にはがきを複数回送ったが宛先不明で市内に所在しないと判断した239頭、26歳以上の24頭と計263頭を削除。2956頭まで減った登録数に対し1551頭が注射を打った。前年度は3226頭のうち1528頭だった。
市環境課の担当者は「注射率が上がった要因の一つではないか」とした上で「飼い主に意識の変化を促しつつ、効果的な周知方法を検討していきたい」と話した。
改善したものの全国的にはまだ低い。沖縄県全体の22年度注射率は52・4%と全国最下位で、石垣市は県平均を下回っている。
狂犬病はすべての哺乳類に感染し、発症するとほぼ100%の確率で死に至る。注射率70%未満では、狂犬病ウイルスのまん延を阻止することは困難とされている。
市内の集合注射は各地を巡回し6月8日まで。竹富町では5月31日まで行われる。与那国町では30、31日に実施される。
市の担当者は「集合注射を打てなくても、動物病院ではいつでも打てる。打った後は、証明書を忘れずに市町村窓口に届け出る手続きをしてほしい」と呼び掛けている。
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