児童虐待相談 23年度189件 市、全体把握へ統計方法変更
相談体制の強化へ
2023年度に石垣市が受け付けた児童虐待の相談件数が189件に上ったことが分かった。担当する市こども家庭課によると、これまでは同課の家庭児童相談員が担当した件数だけをまとめていたが、より実態を把握するため関係機関から同課に寄せられた情報もすべてカウントした。関係機関の連携による相談体制の強化につなげたい考えだ。
23年度の要保護児童に関する相談は全部で325件あった。これまで同課の会計年度任用職員である家庭児童相談員が受けた相談件数だけを数えてきた。22年度は50件、うち児童虐待の相談は14件だった。
同課は今回、より個々のケースの実態を把握するため児童相談所や警察、学校、各地域といった関係機関から寄せられる情報も件数に含めた。
相談の種類別では虐待が189件、虐待ではないが家庭環境に起因するなどの問題も60件あった。ほかに保健相談2件、ぐ犯行為2件、不登校7件、かんしゃくなどの性格行動9件、育児・しつけ8件だった。
同課の担当者は、相談の数だけで児童虐待が多いか少ないかは判断できないとした上で「要対協委員の関係機関には、市内に虐待の可能性がある相談がこれだけあると示したかった」と説明。「連携して相談体制を強化していきたい。例えば不登校の相談を受けても、背景には家庭での虐待が隠れていることも考えらえる」と多様なケースに備える考えを示した。
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