米軍用機スペースを確保 石垣空港事務所
エマニュエル駐日米国大使が17日に視察を目的に米軍用機で与那国町と石垣市を訪問する計画を巡り、県から新石垣空港の管理業務を委譲されている石垣空港事務所(石垣市空港課)が16日までに石垣空港の受け入れスペースを確保した。県空港課によると、米軍側からは17日午後1時すぎ~同5時15分の使用届けがある。当初は駐機場使用に時間の制約があったが、同事務所が同大使の「公用」に配慮して駐機スポットを調整した。
空港事務所は、沖縄本島に急患を輸送する際に急患ヘリが駐機する2番スポットに米軍用機を駐機させる。米大使が訪問する場合、急患輸送ヘリは国際線ターミナルビル側の10番スポットに駐機させる。
空港関係者によると、届け出がある米軍の機材はガルフストリーム。同時に自衛隊の連絡偵察機「LR2」の使用を届けているため、偵察機は隣の1番スポットに駐機させる。
空港事務所によると、2番スポットの使用は原則2時間までだが、4時間の使用申請が出ていたため、当初は「4時間は難しい」と回答。その後、米大使が来島することを報道で知ったことから内部で調整した。
担当者は取材に「2番スポットは急患ヘリや故障機、プライベートジェットも駐機するので、使用時間は原則2時間でお願いしているが、駐日大使が公用で来るとなったので、なんとかやりくりして準備した」と話した。
一方、県空港課の担当者は「基本的に誰かが来るから特別に調整するのはおかしい。我々としては、公平公正に対応するのが基本的なものになる」と首を傾げるなど、駐機場使用に関して市と県で認識にずれが生じている。
米軍は県の条例に基づき、4月24日に新石垣、与那国の両空港の使用を県に届け出た。県は「緊急時以外は、民間空港を米軍が使用すべきではない」として自粛するよう米軍に求めている。
同大使は17日、午前に与那国島、午後に石垣島を訪れる。与那国島では陸自与那国駐屯地や西崎、石垣島では陸自石垣駐屯地や石垣市役所への訪問を予定している。日米が「台湾有事」を念頭に連携を強める中、最前線の地域を大使が訪れるのは異例。中国をけん制する狙いとみられている。
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