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生産量、平年を下回る 石垣島製糖が操業終了

114日間におよぶ製糖期間を終え、関係者を集めて行われた終了式=4月30日午後、石垣島製糖

114日間におよぶ製糖期間を終え、関係者を集めて行われた終了式=4月30日午後、石垣島製糖

6万8165㌧、悪天候が影響

 石垣島製糖㈱(西村剛志社長)の2023/24年操業が4月30日、終了した。原料生産量は6万8165㌧と前期より3618㌧(5・6%)増えたものの平年を下回った。粗糖生産量は糖度の向上などが影響して概算で7576㌧と前期より942㌧(14・2%)増加する見込み。原料代金と交付金を合わせた農家手取り額は、全体で16億8250万7千円と2億2764万1千円(同15・6%)増えた。

 今期は、10㌃当たりの単位収量(単収)は増加するものの収穫面積が減少することから、前期を下回る原料生産を予想。そのため、糖度が高くなる時期に収穫期のピークを合わせて16/17期以来、7年ぶりの年明け操業でスタートした。

 刈り取り作業は3月末までは順調に進んだが、4月に入り天候が悪化。原料切れによる圧搾停止時間が3月末までの3カ月間で263時間だったのに対し、4月はこの月だけで270時間の停止と操業の長期化に影響した。

 収穫面積は前期より159㌶(11・4%)減となったが、単収が889㌔(19・2%)増加したことで、原料生産は当初の予定の6万1千㌧を上回った。

 前期、初めて90%を超えた原材料の機械刈りの比率は、さらに増えて91・7%を記録した。

 歩留は前期の10・28%から11・11%へと向上したが、繊維分が16・11%と標準と言われる12%を大幅に超える結果となった。

 終了式で西村社長は「春植えや株だしに十分な生育期間を設け、増産につなげる必要があるが現工場の処理能力では十分といえない。新工場建設に財政支援が受けられるよう関係機関と協議している。生産農家が安心してサトウキビ生産に取り組めるよう役職員一丸となって取り組む」と述べた。

 石垣島さとうきび生産組合の伊敷繁光組合長は新工場建設について「県の協力がないと前に進まない。生産組合や関係者、石垣市と一丸となって要請する必要がある」と話した。(数値は速報値)

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