防災意識の向上誓う「命を大切にし生きる」
- 2024年04月25日
- 地域・教育
明和大津波遭難者慰霊祭(石垣市主催)が24日、宮良にある明和大津波遭難者慰霊之塔で行われた。雨の降る中、大勢の関係者や市民が参列し、遭難者の冥福を祈るとともに防災意識の向上を誓った。
明和の大津波は1771年4月24日午前8時ごろ、石垣島南東沖で起きた地震によって発生し、八重山地方では9313人が犠牲になった。慰霊祭では、表千家不白流沖縄県支部八重山の会員が茶と菓子を供えた後、参列者全員で黙とうをささげ、献花を行った。
式辞で中山義隆市長は亡くなった多くの犠牲者に追悼の言葉を述べるとともに台湾の地震で発生した津波や能登半島地震など自然災害に触れ「各地区の自主防災組織をはじめとする関係機関との連携強化に努めていく。市民も『自分の身は自分で守る』という信念の下、災害時の備えの確認を」と呼びかけた。
今回初めて同式典に参加した玉城デニー知事は「安全・安心に暮らせる島を目指して、防災体制の強化を図るとともに、県民の防災意識の啓発や防災教育の推進、防災訓練や避難訓練の充実など市町村の関係機関と連携し、防災・減災対策に取り組んでいきたい」と述べた。
児童生徒を代表して真喜良小学校6年の金嶺衣真さん、白保中学校2年の森心羽菜さんがそれぞれ「命を大切にし精一杯生きる」「命を守るリレー」と題する作文を朗読。
金嶺さんは3日朝に発生し、石垣島で震度3を記録した地震を振り返り「真喜良小学校の目の前には海がある。避難訓練など真剣に取り組んでいきたい」、森さんは明和の大津波で住民のほとんどが被害に遭った過去に触れながら「被害を少なくすることはできる。自分の考えを見直し、行動し、継続することが命をつないでいく」とそれぞれ誓った。
この後、八重山在多良間郷友会や宮良・白保の公民館長、関係者、一般参列者の献花が行われた。
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