46人の集落 600人最高潮 船浮音祭り
【西表】船浮集落の一大音楽イベンド、第18回船浮音祭り(同実行委員会主催)が20日午後、かまどま広場で開かれ、県内外から観光客や郡民ら約600人が来島した。祭りの仕掛け人であるシンガー・ソングライターの池田卓さん(44)のほか県内外で活躍するディアマンテスのステージに沸き、人口46人(2024年3月現在)の集落が音楽祭でにぎわった。(3面に写真特集)
祭りは船浮出身の池田さんがプロデュースし、ことしで18回目。池田さんとギタリストの金川哲也さんのステージで始まり、「おれのふるさとへ」「真謝節~みなとーま~」「おばあちゃんの唄」などを披露した。
ディアマンテスは「琉神マブヤー」「逢いたくて」などを演奏。代表曲の「勝利のうた」では会場のボルテージが最高潮に。観客もステージ前で踊り、盛り上がりをみせた。
アンコールでは出演者全員で「片手に三線を」「CIELITO LINDO」を合唱、出演者と観客が一体となり、乱舞で締めくくった。司会はローカルタレントの津波信一さんが務め、軽快なトークで笑いを誘った。
白浜から参加した屋良ハツさん(99)は「船浮にこんなにたくさんの方が来てくれてうれしい」とたのしそう。東京都から訪れた50代女性は「ずっと船浮に来てみたかった。楽しい。みんなの幸せが詰まっててすごいいい気持ちになれた。また来年も来たい」と話した。
祭り会場では、今年で創立100周年を迎える船浮小中学校(山城篤校長)の全児童生徒4人と教職員でかき氷や飲み物を販売。明るい接客で島内外から訪れた観客らをもてなした。
今月からから同校で勤務している久保田彩音教諭(25)は「地域ぐるみで準備をしてくれて、地域の温かみを感じた。みんなで地域を盛り上げようとしていて、教職員も参加できたのがよかった。創立100周年を子どもたちと一緒に盛り上げていけたら」と笑顔をみせ、山城校長は「地域とともにある学校で、音祭りを通してキャリア教育活動ができること、地域に支えられて子どもたちが伸び伸びと学べることをうれしく思う」と話した。
池田さんは「たくさんの方に来ていただけてうれしく思う。いっぱい盛り上がっていただけてありがたい。これから100周年に向けてみんなで支え合って頑張っていきたい」と意気込んだ。
バザーではイノシシ汁や軽食をはじめ小物雑貨などを販売。抽選会では西表産のパイナップルなどが贈呈された。
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