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前回、本名と別に授かったヤーナー(童名)を…

 前回、本名と別に授かったヤーナー(童名)を取り上げたが、授かったものの使われることなく忘れてしまったという方も▼長男のキヤー、次男のマーサが地域では多かった。マーサは多く、誰かを特定するのにタカ(背丈が大きい)マーサ、クンジョー(怒りっぽい)マーサ、アバティ(慌て者)マーサ、ピダル(左利き)マーサなどその人の特徴を示したもの▼多くは屋号付き、ナカミチャーヌ(仲道の)マーサ、ナリシカーヌ(成底の)マーサ、ハイバナヌ(仲筋の)マーサなどと通用している▼男性のタネー、女性のピシェーマの来歴は秀逸。お産に立ち会った方が、別室でそわそわしている家族親族に向かって、赤子の性器の愛称で男の子だったらタネーマ、女の子だったらピシェーマと応じていたところから生まれた由。これが長じても、そのままヤーナーとして認知されたという▼ある家庭では女の子が5人も生まれた後にやっと誕生した男の子が周りから家督を継ぐ者としてタネーマ、タネーマと大事に育てられたとの話も。その逆で男の子の多い家庭に授かった女の子はピシェーマ、ピシェーマと可愛がられ、ちやほや育てられたとの話も▼地域には90歳のタネーアッチェー(翁)、ピシェーマアッパー(媼)が健在なだけに思いを聞いてみたい。(仲間清隆)

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