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入学式シーズンである。郡内各地では…

 入学式シーズンである。郡内各地では小学校の新1年生から中学、高校生まで新しい学習環境や新たな友との出会い、希望に胸ふくらませ校門をくぐる。親御さんにもさまざまな思いが胸よぎるに違いない。おめでとうございます▼はるか昭和。中学校、高校への新入学を自分で準備したものがある。学生帽である。あの頃は各校ごとに徽章(きしょう)があって、字大川、沖映館西の商店で販売していた。徽章は自分の所属を表すもの。白線を巻いて準備万端。成長した自分がうれしくて入学前からかぶって歩く友もいた。半ズボン姿に、である▼高校進学は地域社会から大人扱いされる転機だった。何しろ、中学同級生の何割かは集団就職で本土へわたり、社会人の仲間入りを果たしている。夏休みには島へ帰省する都会なまりの同級生がいた時代である▼あたりまえだった丸坊主姿の中学男子が姿を消したのは平成に入って数年を経たころだったと記憶している。中学男子の全県バスケットボール大会が開かれ、丸坊主の生徒は少数派。それに触発されたか以後、長髪解禁が急速に進んだ▼何はともあれ、ランドセルや制服、それぞれ夢と希望に身を包んだ子どもたちがまちをゆく▼どなたも昔、新1年生だった。その思いを胸に地域全体で子らの成長を見守りたい。(慶田盛伸)

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