「物価高騰」価格転嫁は必要か 「人手不足」若い女性説明会を
- 2024年03月26日
- 社会・経済
中小企業や経済団体の関係者が参加する2023年度石垣市中小企業振興会議(会長・中山義隆市長、24人)が25日、市役所で開かれ、島内の人手不足の現状や取り組み、物価高騰による影響などについて意見交換を行った。物価高騰対策では価格転嫁の必要性が指摘される一方、慎重な意見もあった。市は今回出された意見などを次年度以降の施策に反映していく。
人手不足に対して市はハローワーク八重山と連携して開催した企業説明会や移住相談会のほか、保安検査スタッフやバス・タクシーの運転手、医療・介護・福祉、ホテルなど人材不足が深刻な業界の就職相談会の取り組みなどを紹介した。
事務局の商工振興課は「引き続き説明会を実施するとともに、今後は若い女性をターゲットにした説明会を開催し、地域経済の成長や企業の活性化につなげていきたい」と述べた。物価高騰については事業者向けの補助金事業などの実績や今後の取り組みなどを説明した。
意見交換会では金融機関から「物価高騰に対する価格転嫁が必要」と強調されたが、経済団体には「外国人の多い観光地ではラーメン1杯2000円というケースもあるが、石垣島を訪れる観光客の8割が日本人なので価格転嫁は慎重にならざるを得ない」とちゅうちょする向きも。
人手不足では「技能実習生を受け入れてなんとか対応している」との報告がある一方、「従業員の寮が不足している。新たに造ろうにも建築単価が高すぎる。市内の空き家を活用できないか」と切実な訴えもあった。
会議では、市が経済動向を把握することを目的に市内事業者を対象に昨年10月に実施した景気動向の調査と市民アンケートの結果も報告された。
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