平久保小75年の歴史に幕 「輝かしい伝統、後世に」
- 2024年03月24日
- 地域・教育
ことし4月1日をもって閉校・閉園する石垣市立平久保小学校とひらくぼ幼稚園の閉校・閉園式が23日午前、平久保小学校体育館で開かれた。卒業生や元教職員、地域の人たちが集まり、同校への感謝の気持ちを込めてみんなで最後の校歌ダンスを踊った。スライドショーなどで思い出を振り返り、地域とともに歩んだ75年の歴史を懐かしんだ。
平久保小は1949年に白保小学校平久保平久保小学校分校として開校。50年に中学校を併設、72年の日本復帰に伴い石垣市立平久保小学校となった。同幼稚園は1972年に開園。2019年には平久保小創立70周年・同幼稚園45周年記念行事も挙行した。
一方で、地域の過疎化や少子高齢化のなかで園児児童数の減少が続き、幼稚園は2020年4月から休園、小学校は21年4月から休校となっていた。
式典では、園歌や校歌などの斉唱から始まり、2018年度の在校生7人が作詞した「はばたけ平久保っ子」をギター・ピアノ伴奏に合わせて歌った。最後は有志を中心に会場全員で校歌ダンスを踊った。
﨑山晃教育長は「小学校や幼稚園が設置されて以来、歴代校長や教職員、地域の皆さまの並々ならぬご尽力で輝かしい歴史と伝統を築いてきた。地域への感謝の思いを未来へ引き継いでいってください」とあいさつ。
中山義隆市長(知念永一郎副市長代読)は「長きにわたり築かれてきた歴史と伝統は脈々と生き続けるものと確信している。小学校・幼稚園の姿を深く心に刻まれるとともに、長く後世に伝えていただきたい」と願った。
第29代平久保小学校校長で八重山教育事務所長の棚原広幸氏も「優しい保護者や地域の皆さんの温かい心に支えられた学校だった。親子孫と3代が通った家庭もあり、学校だけでなく地域の歴史でもあったと思う。仲間と過ごした尊い日々を忘れることなく、それぞれの目標に向かって邁進してほしい」と激励した。
創立70周年期成会会長の川田文夫さんは「宮古から移民してきたときはそうめん箱に座って勉強したことが思い出された。600人近くの卒業生には、こういう学校があったということを伝えてほしい。学校がなくなっても別の角度から発展するように祈っている」と話した。
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