新港湾建設の説明要求 比川自治公民会が全会一致
- 2024年03月21日
- 地域・教育
【与那国】比川自治公民館(崎枝和成館長)の臨時総会が20日午後、比川多目的集会施設(同公民館)で開かれ、比川地区への港湾誘致に関する説明を町に求めることを全会一致で決めた。同公民館は今後、要請書をまとめて糸数健一町長へ提出する予定。
比川港湾(仮称)を巡っては、「与那国町の振興開発について」と題した要請のなかで糸数町長が2021年12月から国や県へ整備を要望。これまでに、元首相や自民党政調会長、内閣官房長官、財務相、県知事などへ計25回に渡って要請活動を行っている。
要請では、新港湾建設について「立地的に費用対効果が得られ、通年の静穏度も期待できる(中略)『比川港湾』の新たな整備促進に向けた積極的な支援を要望」し、港湾の図面も添付している。
一方で、開発を要望している比川地域の住民への説明は行っておらず、住民の間では要望内容や目的、要望に至った経緯などを求める声が高まっていた。
臨時総会は「比川地区への新港の誘致に関する説明を町に求めることについて」を議題に開催。準会員を含めた会員75人のうち、委任状を合わせ過半数の55人が参加して総会は成立。
港湾計画の図面や全島地図を参加者に配布し、役員が糸数町長のこれまでの要請活動などを報道内容をベースに説明した。
臨時総会では「どういった振興を目指しているのか説明してほしい」「比川のことは比川の人に説明するのが建前。呼ぶべきだ」「町長、副町長を含めた3人以上で町から説明に来てほしい」といった説明を求める声が相次いだ。
このほか「期限までに返答がない場合は要請は白紙撤回とすると(要請書に)記載してほしい」「港を造るのは賛成だが、環境や自然を守りたいから掘るのは反対。外で(埋め立てて)造ってほしい」などの声があった。
満場一致を受け、崎枝館長は「きちんとした説明を求めるのが比川住民の総意。声を大きくして役場に求めていく」と決意した。
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