離島配送「ルール」徹底を サービス統一化など確認
- 2024年03月20日
- 社会・経済
八重山郡内の離島配送のあり方を検討する協議会が19日、大濱信泉記念館会議室で開かれ、参加した石垣市内のスーパーや船会社代表らが課題を共有し、貨客船への持ち込みルールを利用者に徹底させること、各店舗独自に行っている配送サービスを統一化することなど方向性を確認した。関係者らは次年度「八重山郡離島配送協議会」を発足させ、持続可能な配送サービスの確立を目指す。
離島配送サービスは竹富町と与那国町の住民が購入した物品を梱包して港まで配送し、帰島する際の船積みまでを店舗側が無料で担うもの。近年は物流コストの高騰と物量増加で店舗や船会社の負担が年々増加しており、1月から見直しに向けた協議が行われている。
2回目となる今回は離島配送対応のスーパー(サンエー石垣シティ、タウンプラザかねひで石垣市場、ドン・キホーテ石垣島店)や安栄観光、八重山観光フェリーの船会社2社のほか、市港湾課や八重山広域市町村圏事務組合などが出席。一般参加の竹富町の離島住民らもオンラインで参加した。
両船会社は約款で「原則二つまで」と定められている手荷物持ち込みのルールを徹底し、冷凍、冷蔵以外の商品はなるべく貨物船で運ぶよう求めた。
両社の担当者によると、サービス利用に際して購入者の同乗を条件としているが、近年荷物だけを載せているケースが増加。点数も増え、多いときは船の非常口をふさぐなど危険な状態にあるという。
担当者は「お金をかけて買い物に来ている離島住民のことを考えるとなるべく応じたい」と理解を示しながらも、無人持ち込みや点数超過など「最近は度が過ぎている」と疑問視。一部有料化することも提案した。
意見交換では現在、店舗側が担っている箱詰め作業を利用者主体にすることで、点数把握など「荷物の適切な管理につながる」との意見があった。またサービスの性質上「有料にした方がよい」とする意見や、貨物船を使って物資を運び各島で販売している離島商店を守る取り組みも必要との指摘があった。
事務局によると今後は協議会の発足に向け最終調整を行い、次年度中に始動させる考え。また国や自治体に支援を求めるため、年間物流量と輸送にかかる金額をとりまとめるなどデータ整理を行っていく。
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