石垣港、「特定利用」指定へ 政府調整
- 2024年03月19日
- 政治・行政
今月末、防衛力を強化
防衛力強化の一環として「有事」の際に自衛隊や海上保安庁が行う部隊展開や国民保護活動に備えて整備する「特定利用空港・港湾(特定重要拠点)」を巡り、政府が今月末に石垣港を指定する方向で調整していることが関係者への取材で分かった。政府は市との間で「円滑な利用に関する枠組み」を設け、民生利用を軸に平時からの使用を行う方針。政府の見解で特定重要拠点は、戦闘機や護衛艦の利用も兼ねている。
市関係者によると、これまで市は指定に伴い港湾運営への支障や問題点がないか一つずつ政府に確認をとってきた。昨年末から調整の回数が増え、ことし2月末に政府は特定利用港湾の指定に関する考え方を伝えた。政府は、市から「円滑な利用に関する枠組み」への合意を得て指定するとみられる。
一方、同関係者は指定の重要ポイントに「利用の調整の枠組み」を挙げる。現在、自衛隊が港を使用する際はその都度、利用申請を提出しているが、「調整手続きが簡素化するかもしれない」とみている。
石垣港の管理者である中山義隆市長は、主に観光・経済振興の観点から指定を歓迎する意向。木原稔防衛相や玉城デニー県知事に空港滑走路延長や港湾機能強化を要望するなどメッセージを発信し続けている。
政府は県内12カ所を指定候補に挙げ、八重山では昨年10月に関係者が3市町に概要の説明や意見聴取を行っている。
県管理空港の新石垣と与那国、波照間(竹富町)の空港の指定については県が慎重な姿勢を示している。与那国では比川港(新設)の整備計画もある。
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