スト解除要請決議可決
- 2024年03月13日
- 政治・行政
米海軍ミサイル駆逐艦の石垣港への寄港と乗員の上陸に「職場が軍事利用される」などとして11日午後1時から同港でストライキを行っている全日本港湾労働組合沖縄地方本部に対し、石垣市議会(我喜屋隆次議長)は12日、「離島住民の命や暮らしを危険にさらす行為」として「全面ストライキ即時解除を求める要請決議」を与党・中立系の13対8の賛成多数で可決した。同日中に郵送とともに同本部へファクス送信した。
(7面に一般質問要旨、8、9面に関連)
駆逐艦は13日午前9時に港湾区域内から出る予定となっており、この間はストが継続される見通し。
決議に先立つ長山家康氏の緊急質問で下地敏之港湾課長は、港湾会社2社からの情報として11日分で貨物約200㌧、12日分では同約1180㌧と車両757㌧、その他500~600㌧の物流に影響が出る懸念があると報告。中山義隆市長は「労働組合には市民生活の負担にならないようストを解除してほしい」と要望した。
これを受け長山氏が要請決議を動議で提案。駆逐艦が沖合に停泊していることから「港湾労働者の安全の脅威になっているということは理解しがたく、市民の共感を得ることはできない」と指摘。「労働基本権に定められた団体行動権によるストライキではなく、政治目的のストライキと言わざるをえず、離島住民の命や暮らしの安全を危険にさらす行為で看過することはできない」と糾弾した。
討論で与党側は「労使交渉で解決できないので今回のストは労使交渉には当たらない。彼らがいう『安全が脅かされる』ことはない、市民を人質にするストで許せない」(友寄永三氏)、「政治的ストは憲法28条の団体行動権には当たらない。同盟国の米国の休養と補給が危険というのはまったく理解できない。強固な日米同盟の堅持と抑止力の観点から今回の寄港は必要。市民生活に多大な影響をもたらしていることをもう一度認識してもらいたい」(髙良宗矩氏)などと賛成した。
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