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「もしトラ」や「ほぼトラ」なる言葉が…

 「もしトラ」や「ほぼトラ」なる言葉がテレビから聞こえてくる。海の向こうのアメリカ大統領選挙のことである。「もしトランプ氏が再び大統領になったら」。1期4年の間、米国第一主義で世界中をお騒がせした人が再選されたら、という話題▼「ほぼトラ」は、現職バイデン氏との対戦がほぼ確定しトランプ大統領誕生も、という話題。ウクライナは、米中対立はどうなるか、世界の潮流を左右する大国だけに、関心の高さがみえる▼それにしても国内政治との関心度合いの差が気になる。かつてない低支持率の岸田政権が倒れることなく続く不思議。自民党派閥の「裏金」問題も政治家の脱税を疑う話ながら、政権が崩壊するほど日本国民は怒らない。怒るほどの関心をさえ寄せていないように見える▼確定申告をすませてきた。わずかでも節税を求め申告相談に列をなす市民の姿をみれば、南の島で納税義務を果たすわれら善良な国民に対し、政治はこたえているか、つい考え込む▼国民が主権をその手に取り戻すには、首相の直接公選制しか残されてないのか。派閥で首相の座をたらい回しする「疑似政権交代」をよそに、無関心を続けてこの国に未来はあるだろうか▼気が付けば「まだ岸」(いつまでたっても岸田首相のまま)になるのかも知れない。(慶田盛伸)

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