悪条件でスケボー練習 暫定使用場所はないか
- 2024年03月10日
- 地域・教育
オリンピックに採用される競技なのに練習施設がない―。若者の間で人気のあるスケートボードは石垣市内でも小中校生らの愛好者がいるが、サザンゲートブリッジ下の狭くて凹凸のある路面という悪条件下での練習を余儀なくされている。専用施設ではないため周囲から「たまり場になっている」などと色メガネで見られることも。石垣市が中央運動公園内に新施設として検討しているが、整備にはまだ時間がかかる。暫定的に使用できる場所はないか。
愛好者によると、サザンゲートブリッジ下は20年余り前から練習場所として使用されている。小学生から50代の一般まで幅広い層が土日など休みの日に集う。
1カ月余り前から始め、中高生らに交じってスケボーを滑らせる小学5年生の男子児童は「技ができると楽しい。ここは狭いので良い場所がほしい」と話す。本島出身で昨年7月から仕事で石垣島に暮らす19歳男性は「本島にいるときは具志川のスケートパークで練習していた。ここの4、5倍の広さはあった」と環境の違いを指摘する。
うるま市具志川運動公園内にある公共のスケートパークは約600平方㍍ほどの広さで全面コンクリート。石垣市も市中央運動公園内の第2野球場と総合体育館の間にある芝生広場での整備を想定しているが、具体的なスケジュールはまだ決まっていない。
サザンゲート下はアスファルト舗装されているが、劣化が進行。道路にも隣接している。利用者は「路面がざらざらして滑りにくい。隣では車も通るので危なく、人にも怒られる。安全な場所がほしい」と口をそろえる。
プロスケーターを目指し、ことし4月から専門学校に進学する加藤遼大さん(大浜中3年)は「スケートボードは年代を問わずに楽しめるし、仲良くなれるスポーツ。技をしなくても乗っているだけで楽しい。スケボーがないと生きていけないくらい」と魅力を紹介し、「市の専用施設ができるままでの間、屋内運動場北側を一部でも使えないか」と提案する。
市中央運動公園屋内練習場の北側は、昨年10月に開催されたスポーツフェスティバル2023(石垣島スポーツコミッション主催)でスケートボードの会場となった場所。アスファルト舗装だが、サザンゲートに比べて凹凸が少なく滑りやすい。公園内なので何より安全だ。中山義隆市長は八重山毎日新聞社の取材に「そこを含め市の施設で使用できるところがないか調べたい」と話し、前向きに対応する考えを示している。
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