多機能型貨物船造船着手へ 竹富町
- 2024年03月05日
- 政治・行政
前泊町長施政方針 訪問税「丁寧に説明」
3月定例竹富町議会(大久研一議長)が4日開会し、前泊正人町長が2024年度施政方針演説を行った。石垣港と町内各島を結ぶ多機能型貨物輸送船の造船に着手する。導入に向け検討を進めている「竹富町訪問税(仮称)」については今定例会で条例案を上程せず、「町民の皆様の意見を幅広く聞くとともに制度の趣旨を丁寧に説明することで住民理解を得ながら取り組んでいく」と述べた。
多機能型貨物輸送船については23年度に基本計画を策定し、国からの補助金交付も決定。現在は設計・造船、管理の各業務を行う業者を公募で選定しており、24年度は基本、詳細設計、造船業務に入る見通し。
このほか交通・物流分野では1月に運航が再開された波照間航空路線と海上交通の安定的な就航を目指すほか、スムーズな物流体制構築に向け国、県、事業者と連携して取り組んでいく。
ごみ・廃棄物処理問題については各家庭から出される生ごみを含めて各島完結型の処理方法に変更し、環境に配慮した循環型ごみ処理の確立に向け対策を講じる。
自然環境の保全については「責任ある観光」を推進し、▽観光客の入域管理▽ペットの適正飼養▽傷病鳥獣保護の推進▽観光案内人条例と連携した西表島エコツーリズム推進全体構想に基づく取り組み―などを実践していく。
畜産業については拠点産地としての体制強化と、たい肥処理施設整備に向けて調査研究を行い、家畜排せつ物の適正な処理と土づくりなど環境と調和のとれた資源循環型農業を促進する。水産業は漁業者の所得向上を目指す「浜の活力再生プラン」による取り組みを実施し、関係施設の整備と漁港施設等の適正利用化を進める。
現在基本設計をまとめている西表大原庁舎については、町民の民意をふまえ適正規模での整備を進める。行政手続きの簡略化に向けた自治体DXや全産業でのデジタル化を推進。医療分野ではオンラインを活用した遠隔医療を促進する。
子育て・教育分野では妊産婦への移動交通費や宿泊費支援、高校生までの医療費継続支援を行う。婚姻に伴う引っ越し費用や居住費の支援、出産祝い金の支給も行い経済的負担軽減を図る。
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