防火意識の高揚呼び掛け 石垣市消防本部
住民避難に協力 3人に感謝状
「火を消して 不安を消して つなぐ未来」をスローガンに2024年春の全国火災予防運動が1日から全国一斉に始まったのに合わせて石垣市消防本部(新城剛消防長)は同日、同本部構内で出発式を行った。同部は、住宅防火対策の推進や防火対象物を対象とした立ち入り検査の実施と違反是正・安全対策の推進―を重点項目の柱に7日までの1週間、防火意識の高揚や防火管理体制の充実、市民への火災予防の呼びかけなどの取り組みを展開する。
出発式には同部職員や市消防団(浦﨑尚子団長)、県消防協会八重山地区支会(宮良祐次会長)、市女性防火クラブ(玉代勢光子会長)ら約30人が参加。乾燥や強風など火災が発生しやすい時期を前に火災予防思想の普及を図った。
新城消防長は、年明けから工場や住宅などで立て続けに発生した火災を念頭に「火災の早期発見や初期消火のために火災警報器や消火器の使い方を日ごろから確認してほしい」と呼びかけた。
市内の住宅用火災警報器の設置率は、23年11月15日現在で45・83%と全国の84%や県内の61%と比べて低い状態が続いている。また、設置後10年の電池の交換時期にもなっており、同部では警報器の定期点検を呼びかけている。
感謝状贈呈では、1月27日に発生した火災で逃げ遅れた住民を避難させたとして前泊良則さん(50)、島袋裕司さん(47)、金城光秀さん(37)が表彰された。前泊さんは「今後もこのような場面に居合わせたら対応できるよう防火意識などを高めていきたい」と述べた。島袋さんは「子どもが建物に残っていると聞いて無我夢中だった」と振り返った。
市消防によると昨年、市内で発生した火災は24件と前年の25件から1件減少した。死者、負傷者はともにいなかった。損害額は453万4900円だった。
24年は2月18日現在ですでに6件の火災が発生。内訳は建物火災4件、原野火災などが2件となり、死者1人、負傷者1人の人的被害も出ている。
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