八重山毎日新聞社

　石垣市の下水道使用料未請求記事を１面トップとして出稿した２月２９日は、デスクを担当していた。現場記者が書いた原稿をチェックして修正したり、扱いを決めたりする役割を担う▼当初は別の記事をトップにする予定だったが、その日の夕方に現場記者から未請求案件が定例記者懇談会で発表されたとの連絡を受け急きょ変更することに▼八重山記者クラブ（１１社）との同懇談会の開催は、一斉送信の記者クラブ連絡で全社に通知されるが、お知らせや呼び掛けの依頼記事が多く内容までは記されていない。ただ、その日に出稿すべきかどうかデスクとして判断する必要があるため、事前に発表事項を担当記者に確認させている▼ところが、その日の事前確認で未請求案件は入っておらず、午後４時半からの懇談会に出席した社のみ知らされたようだ。過去にも似たようなことがあった▼２０１８年７月１８日、中山義隆市長が陸自配備の受け入れを正式に表明をしたときのこと。定例記者懇談会終了後に「少しお待ちください」と居合わせた記者を引き留めて急きょ会見を始めたため、会見に出席できなかった記者も▼これには八重山記者クラブが「結果的に市民の知る権利が侵害されたと言っても過言ではない」として厳重抗議。事前連絡の徹底なども求めていたのだが。（比嘉盛友）