下水道使用料を未請求 17年間で169件1300万円
- 2024年03月01日
- 政治・行政
石垣市は大浜・宮良・白保地区の一部世帯で農業集落排水施設(下水道)の使用料を請求していなかったことが2月29日、定例記者懇談会での発表で分かった。請求漏れは、供用開始の2006年から23年12月までの17年間で計169件(世帯・事業所)1300万円余りに上る。うち18年12月以前の未請求分603万円余りは時効を迎えている。担当の下水道課はことし1月分から徴収を開始、時効になっていない使用料の請求も行っている。
請求漏れのほとんどは、むらづくり課が所管していた17年3月までのもの。詳細は調査中だが、発生した主な原因として▽行政内部の事務処理で網羅的・定期的にチェックができていなかった▽新しく排水施設の設置を行う場合に指定工事店は排水届け出等の提出義務があるが、未提出だった―ことなどのケースが考えられるという。
未請求は、昨年6月に下水道課内で未徴収書類が発見されたことで発覚、確認したところ請求が行われていなかったことが判明した。同課は戸別訪問で下水道の接続調査を実施。対象者に内容の説明を行った。家主へ納付書を手渡したり、郵送したりして納付を呼び掛けている。
2月22日時点で過去5年分を含め納付完了は56件、30件が分割納付を受け入れている。残りは相談中など。納付済み額は明らかにされていない。
市は改善策として▽複数人で申請書類の提出状況確認・申請内容確認を徹底する▽システムへの料金発生入力、処理状況について水道部局と下水道部局で確実に確認する―など、チェック体制を強化するとしている。
中山義隆市長は「利用者の皆さまにご迷惑をおかけしていることについては大変申し訳なく思っている。適正な運営へ改善点等を出しながら努めていく」と陳謝した。
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