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今年の桜は例年にも増して花をつけた…

 今年の桜は例年にも増して花をつけた。運動公園の周辺では満開の桜がロッテの球春に彩りを添え、観光客の目を楽しませた。3月の声を聞けば、もう間もなくうるずんの時節▼コロナ禍も明け、入域観光客数も回復基調に乗って島々に明るい兆しが見える。が、その半面、私たちは日々、将来についての漠たる不安にさらされていないだろうか。「武力攻撃事態」や、九州への住民避難、軍民共用などの課題が日々報じられる▼国民保護計画は八重山、宮古5市町村だけが先行対象。多良間村は、住民千人が熊本県八代市の総合体育館に1カ月滞在するというが、その後は不明。「武力攻撃事態」は1カ月で終わるのか、島に戻れるのか。不安が残る▼三市町相互応援協定締結。課題を共有し互いに助け合うのが目的ながら、そんな日が来ないことを願う。波照間島の住民アンケートは、空港の軍民共用に6割が「反対」の民意を示した。住民は国策に揺れている▼若い世代が子どもを産み、育てたくなる島、高齢者が心安らかに年を重ねていける島々、周辺国の人々と平和交流する、そんな希望こそ島おこしの肝だろうに。「逃げて!」ばかりでは気がめいる。ましてリュック一つに夢は入りきれない▼「有事」などまっぴらごめん。春には未来こそふさわしい。(慶田盛伸)

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