「観光の未来を考える日」開催 石垣市・YVB
観光が持つ力や観光による価値創造を考える学びの場にしようと石垣市と八重山ビジターズビューロー(YVB)は21日、「観光の未来を考える日」を市民会館大ホールで開催した。県と市が検討している観光目的税(宿泊税)を主題にしたパネルディスカッションでは使い道の明示と意思決定の体制、透明性の確保などが重要になると強調された。(9面に関連)
ディスカッションは公益財団法人日本交通公社観光研究部長の山田雄一氏をコーディネーターにYVB有識者の山田桂一郎、沖縄観光コンベンションビューロー会長の下地芳郎、石垣シーサイドホテル総支配人の高橋秀明、石垣島ビーチホテルサンシャイン総支配人の赤城陽子、イルマーレウナリザキ代表の仲里一也、YVB事務局長の綿貫周平の6氏が意見を述べた。
宿泊税の使い道については地元パネリストからは「しっかりと目的と使い道を明示しなければならない。八重山の競争力を高めるブランドづくりに使ってほしい」(高橋氏)「宿泊税徴収初年度から観光客に還元することが大事」(赤城氏)などの声があった。
宿泊税による税収をどう管理し、何を使うかを決めるガバナンスのあり方について下地氏は「行政と業界組織がいっしょに決めていくプロセスをつくり、透明性を高めたい」との思いを語り、山田雄氏も「税収が増えるのでやれることも増える。その際、戦略をつくってどう管理していくか新しいガバナンスをつくっていくことが非常に重要になる」と助言した。
山田桂氏は「人材育成や人手不足の課題もあり、課題解決に向けた投資があってもいい。その一翼をDMO(観光地域づくり法人)のYVBが担ってもいい」と提案した。
一方、県の宿泊税に加え竹富町が検討している普通税の「訪問税」(仮称)について、竹富町観光協会青年部長の仲里氏は「もっと議論しなければならない」と指摘し、両税の必要性や使途などを巡る町内での議論の深まりに期待した。
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