一般的に2月は新年度に向けた異動が内示される…
- 2024年02月14日
- 不連続線
一般的に2月は新年度に向けた異動が内示される時期。公務員や民間企業を問わず社会人たちは希望通りの異動か否か、そわそわしながら過ごす▼この2週間ほどの間、私用で飲み会に行く機会が何度かあった。どの酒席でも「異動になった」「しばらくいる」といったやりとりを聞いた。内示を受けて希望に燃える人もいれば、ため息をつく人もいた▼そもそも、異動には不安がつきもの。全く経験のない部署、苦手な人がいる課、興味がない仕事を任されるかもしれない。理想と違う内示を受けたのなら、早いうちに心を落ち着かせて気持ちを切り替えたい▼日本近世史の歴史学者、笠谷和比古さんが言うには、江戸時代の行政改革として日本型能力主義が誕生した▼これは行政経験のない武士たちを各部局の「見習」という暫定ポストに配置し、職務経験と専門技術を身につけさせながら上位の役職に抜てきするシステム。下級武士も能力と実績に応じて、昇進できるようになった。これらの改革を年功序列制の起こりとしている▼いくつかの部署で経験を積ませ、適材適所で昇進させる人事は現代社会も一緒。異動先で新たな出会いや発見、自身の予想していない能力が開花するかもしれない。異動を前向きに捉え、明るい気持ちで新年度を迎えよう。(玉津盛昭)
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。
関連するニュース
- 関連するニュースはありません。