文科大臣表彰 優秀教職員に張本教諭
- 2024年01月31日
- 地域・教育
2023年度文部科学大臣優秀教職員表彰式が16日、東京大学安田講堂であり、八重山商工高校の張本直子教諭(60)が特別活動指導、部活動指導分野で表彰を受けた。張本教諭は20年続けてきた郷土芸能部の指導や教育相談活動を振り返り、「チームの代表としていただけた賞。皆で喜びたい」と語った。
1986年に八商工で音楽教諭として採用。地元研究所で八重山舞踊を学んだことをきっかけに、勤務した八重山農林高校で15年、八商工で5年の計20年にわたって郷土芸能部を指導してきた。生徒とともに振り付け、構成した演目「稲粟ぬ稔り」、「来夏世ぬ願い」、「瑞穂の恵み」はこれまで県代表として全国大会に7回派遣されるなど高い評価を受けている。
20年には県高文連功労賞を受賞したほか、県立芸術大学の集中講義で八重山舞踊を実技指導。22年には全国高文連研究大会沖縄大会で郷土芸能専門部の全国の指導者へ向け実践発表を行った。
また勤務した両校で長年教育相談係を担当し、生徒のケアや悩みごとの解決に尽力。地元4高校が加盟する「八重山地区教育相談連絡会」を09年ごろに立ち上げ、当時他地区と比べて多かった性被害や若年妊娠、性教育の問題について地域の産婦人科や警察とも連携しながら協議した。
張本教諭は受賞に恐縮しつつも「学校教育はチームで行うもの。一緒に顧問をしてくれた先生方、保護者、地域の皆さん、それに応えた生徒たちの代表として表彰を受けたと思っている。八重山での功績が中央で認められたことはとてもうれしい」と喜んだ。
長年の部活動指導を通じ、「国立劇場で八重山の舞踊が評価されたこと、生徒の中に八重山芸能の根幹が育っていることがうれしい」と話し、「今後も地域の皆さんと連携しながら、芸能を継承し、先生方とチームになって生徒たちの育成に尽力したい」と抱負を述べた。
今年度は全国で825人、県内では17人が入賞し、うち高校では張本教諭を含め5人が表彰を受けた。
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