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13日投開票の台湾総統選と立法委員…

 13日投開票の台湾総統選と立法委員(国会議員に相当、定数113)選は、台湾の民主主義が着実に前進していることを示す結果となった。台湾民衆党の柯文哲氏が得票率26%の支持を獲得し、第三極としての存在意義を示したからだ。柯氏は外科医で前台北市長。2019年に民衆党を旗揚げした▼本紙8日付9面の連載企画「台湾からのメッセージ」2回目で説明した通り、台湾で総統の直接選挙が始まったのは1996年のこと。戦前に大陸で発足した中国国民党と、国民党の一党独裁に対抗する民主進歩党(民進党)が、総統ポストを分け合ってきた▼民衆党はこの二大政党に割って入った。立法院(国会に相当)では3議席増の8議席となり、キャスチングボートを握るまでになった▼民進党は立法院で過半数割れを起こし、頼氏は難しい政権運営となる。関係国には緊張緩和に向けた努力が求められるだろう▼頼氏は13日、当選確実後の演説で選挙結果について「私たちの努力が不十分だったことを意味している」と謙虚に語った。対照的に、民衆党の柯氏は「私たちは諦めない」と穏やかな表情を見せていた▼政治が「受け皿」を示し、有権者が相応の支持を与える。台湾社会に活力をもたらす民主主義の熱量を再確認できる選挙だった。(松田良孝)

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