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届いた年賀状のうちの何枚かに「本年で最後…

 届いた年賀状のうちの何枚かに「本年で最後とし、年賀状は控えさせていただく」という旨の文言があった。「年賀状じまい」である。年賀状の発行枚数は、年々減少しているが筆者が「終活年賀状」を目にしたのは今回が初めてだ▼年賀状をやめる主な理由としては、SNSを通したネット上でのコミュニケーションの活発化や環境に配慮したペーパーレス化推進の一環などが目立つ。わが家でも年賀状じまいの話が持ち上がったが、今回は見送った▼筆者は小学生のころまでは送っていたが、それ以降は面倒になってやめた。その後、子どもが生まれたのを機に再開した。「かわいいわが子の成長を伝えたい」が原動力だ。親ばかである▼年賀状じまいの検討に至ったのは、その手間にある。SNSなら一度の投稿で多くの人たちへ伝えることが可能だ▼年賀状や手紙をはじめ、日常の中で文字を書く機会が減っている。取材でとるノートは殴り書きで、取材先では小学生たちに「字が汚すぎる」と笑われる始末だ。一方で取材ノートをスマホでとる若い同業者がいる。その指さばきには感心するばかり▼編集部に今月から若い記者がやってきた。この機会を生かし、デジタルネイティブな感性に刺激を受けながら、時代に取り残されない創造力を鍛えていきたい。(立松聖久)

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