「カタバリ」で邪気払い 白保公民館が種子取祭
- 2024年01月09日
- 地域・教育
白保公民館(前盛善宣館長)の種子取祭が8日早朝、オーセ(拝所)で行われ、関係者が来夏世の五穀豊穣と地域住民の無病息災を祈願した。石垣島カタバル馬愛好会(新本信市会長)は伝統の「カタバリ」を奉納し、集落内で馬を走らせ邪気を払った。
午前6時ごろから公民館役員や地域の農家らがオーセに集い、神司の大城美由紀さん(嘉手刈御嶽)、迎里三千枝さん(波照間御嶽)、石川ときさん(真謝御嶽)とともにニンゲー(願い)を開始。「力草の根、ススキの根のように、犬の毛、猫の毛のように育て」という神司の願い口に合わせ、稲の成長を村の神と火の神に祈願。紅白のイバチや酒、塩などを供え手を合わせた。
その後、石垣島カタバル馬愛好会の乗り手らが伝統の面「アガフツィ」を被り村内で馬9頭を走らせて邪気払い。白保郵便局前の国道390号線とオーセを結ぶ一直線の道「ンマガミチ」ではカタバルが行われ、馬の軽快なひづめの音と乗り手の「ハイッ」というかけ声が響いた。
0歳から毎年見に来ているという仲島瑞ちゃん(5)は「速くてかっこよかった。大きくなったら馬に乗る人になりたい」と憧れた様子。母・恭子さんは「これだけ馬がいると圧倒される。昨年まではコロナ退治も祈願していたけど、今年は米の豊作に集中してニンゲーできたと思う」と話した。
前盛館長は「無病息災と平和、夏の豊作を祈願していただいた。天候にも恵まれ無事に終えることできホッとしている」と安堵の表情を見せ、「(伝統行事は)平和だからこそできること。継承していくことが私たち大人の役割」と語った。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。
関連するニュース
- 竹富島種子取祭、4年ぶり通常開催 2023/11/29
- カタバルで邪気払い 白保で種子取祭 2023/01/10
- 種子取祭 3年ぶり奉納芸能 2022/10/05
- 竹富島種子取祭 五穀豊穣など祈願 2021/10/08
- 厳かに種子取祭 2019/01/14
- 繁栄願い 芸能奉納 竹富島 2018/10/26
- 五穀豊穣を祈願 旗頭や「稲の一生」奉納 2018/07/24
- 連絡協が建設反対表明 白保リゾート 2017/11/16
- 種子取祭始まる 庭と舞台の芸能奉納 竹富島 2017/10/31
- ”新庁舎は旧空港跡地に” 白保公民館が決議 2016/01/31