石糖、今期操業開始
- 2024年01月06日
- 社会・経済
石垣島製糖の西村剛志社長らが搬入されたサトウキビをケーンヤードに投げ込んだ=5日午後、石垣島製糖
サトウキビ生産農家や運送、製糖工場、行政など関係者を集めて行われた製糖開始式=5日午後、石垣島製糖会議室
石垣島製糖㈱(西村剛志代表取締役社長)は5日、2023/24年期操業を開始した。今期は収穫面積1231㌶(前期比163㌶減)、10アール当たりの単位収量(単収)4・960㌧(同0・328㌧増)で原料生産量は、前期を3490㌧下回る6万1056㌧を見込む。初日の取引甘しょ糖度は、低調だった昨年の12・1度を0・91度上回る13・01度。製糖期が進むにつれて上昇すると見られ、平年並みの糖度が期待される。今期は7年ぶりの年明け操業となり、製糖期間は、搬入開始の4日から3月16日までの73日間を予定する。同社は5日、関係者を集めて今期の製糖開始式を行った。
製糖開始式で西村社長は「年内操業を予定していたが、年間を通しての少雨傾向により生育が緩慢となったことから生産量は6万㌧余りの見込みとなった。10月以降は糖度が上昇する気象条件に恵まれなかったことから農家の所得向上に鑑みて年が明けての操業となった」と説明。「低めの糖度でのスタートとなったが、今後、糖度が上昇し生産農家のみなさんが潤えることを期待する」と述べた。
ケーンヤード周辺では職員らが安全操業を願いながら酒で清め、原料のサトウキビを西村社長らが投げ込んだ。今期の生産量は収穫面積が11・7%減ったことに加え4月の少雨や8月の台風が生育に影響し、原料生産量が昨年から5・4%減となった。砂糖生産量は単収が若干上がったことから6899㌧(前期比265㌧増)となる見込み。砂糖歩留まりは11・30%(同1・02%増)を見込んでいる。
今期の機械刈りの割合は前期と同じ90・3%。1日当たりの搬入量、圧搾量ともに900㌧維持を目指す。
この日は天候に恵まれ、706㌧のサトウキビがトラックに積まれて次々と工場へ搬入された。
知念永一郎副市長は「足腰の強いサトウキビ産業の確立を図るため製糖工場から排出される有機副産物を活用した地力向上などサトウキビ増産に向け、必要な支援対策を講じていきたい」と中山義隆市長のあいさつを読み上げた。
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