気分一新、新年をさっぱりと迎えようと…
- 2023年12月26日
- 不連続線
気分一新、新年をさっぱりと迎えようと「正月断髪(しょうがつだんぱち)」で頭髪を整えてきた。「今はもうそんなお客さんは少ないですよ。いつもと変わらない年末です」と店主は言う。「正月断髪」など、はるか昭和の八重山標準語、もはや死語なのだろう▼死語とは、その昔よく使われた言葉が今はもうまったく使われなくなることを言う。世相を反映する、そんな言葉を集めてみた。団塊より下の昭和世代なら映画館の「お正月3本だて」、入れ替えなしで連続上映した。観客の子らの「いいもの、悪いもの」コールは八重山だけだろうか▼その子らが大人になった頃の言葉。メディアの発達で地域性が薄まり「ナウい」に「ヤング」、「アベック」。得意げに使って若手に失笑される上司がいた。「チャンネルを回す」も昭和だ▼平成、令和と進み、言葉がますます時代の先端で消費されてゆく。「KY」に「リア充」、「写メ」、「それな」は半分死語。今、はやり中の「エモい」に「バズる」、「ディスる」、「きゅんです」に「ゼット世代」も、間もなく死語になるに違いない▼石垣島で今年、死語同然にされたもの。「基地のない島」。戦後77年間の静けさは破られた▼それでも死語にしてはならないものがある。「平和な島々」を諦めない。(慶田盛伸)
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