「頑張れば夢かなう」 具志堅用高氏が記念講演
「石垣島で成長」、忍耐の重要さ力説
石垣ロータリークラブ(前原博一会長、57人)の通算3000回例会を記念した講演会が20日夕、石垣市内のホテルで開かれ、市新川出身でボクシング元世界王者の具志堅用高氏(68)が「我がボクシング人生」をテーマに講演した。具志堅氏は学生時代の苦労や現役時代のエピソードを明かしながら「頑張れば夢は絶対にかなう」と努力する大切さを説いた。
具志堅氏は石垣中学校卒業後、興南高校でボクシングを始めインターハイ優勝を経験。1976年にはWBA世界ライトフライ級王者に輝き、日本人男子最多となる13回連続王座防衛に成功した。引退後もユニークなキャラクターでテレビのバラエティー番組等で活躍している。
生い立ちから話した具志堅氏は「中学までの生活が全てボクシングに通じている」と強調。当時はお金がなく、ジュースを飲むのも精いっぱいだったというが「忍耐、我慢が自分を強くした。石垣島が自分を成長させてくれた」と感謝した。
高校を卒業し、上京した具志堅氏は東京の飯田橋のとんかつ店「ひろかわ」に住み込みでアルバイトをしながら競技に打ち込んだ。世界タイトルを5度防衛するまで続いたという。「厳しくて辞めたいと思うこともあったが、チャンピオンになってからボクシングが本当に好きになった。毎朝のロードワークは欠かさず、練習は他の人の2、3倍は積んだ」と語った。
印象に残っている思い出は世界タイトル獲得後の石垣島への初凱旋。「みんなに出迎えてもらい祝福されてこんなにうれしいことはなかった。ボクシングして良かった、これからも島のために頑張ろうと思えた」と振り返った。
具志堅氏は八重山出身の若手アスリートの活躍にも期待を寄せ、「石垣島で生まれ育ったことを誇りに思う。頑張れば夢は絶対に実現できる。みんなも夢を大きく持ってほしい」とエールを送った。
同クラブは1962年3月12日に第1回例会をスタートし、毎週定例会を開き、62年を経て通算3000回を迎えた。
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