ゴルフ場「自然共生型」に 市議会一般質問
粗大ごみ料金値上げ、理解求める
12月定例石垣市議会一般質問3日目は13日、大道夏代、髙良宗矩、登野城このみ、石垣達也の4氏が登壇した。石垣氏は絶滅危惧種カンムリワシの保護に向け、ゴルフ場リゾート開発時に民間の取り組み等によって生物多様性の保全が図られている区域を国が認定する「自然共生サイト」へのトライを提案。遊休水田を掘り起こしてカンムリワシの餌場を確保できないか言及した。
石垣氏はゴルフ場開発時に「企業が周辺を自然共生サイトとして、カンムリワシの食卓をつくる感覚でやってはどうか」とし、カンムリワシ保全へ市独自の新たな条例制定も求めた。
中山義隆市長は「陸上自衛隊の石垣駐屯地もオープンしたが、そこにビオトープを造って水生昆虫などを移したら、そこが餌場になっていると聞く」とした。遊休水田を無農薬栽培の田んぼとして復活させることに前向きな姿勢もみせた。また、田んぼで収穫した無農薬米が「ひとつのブランドになる。大至急取り組みたい」と述べた。
大道氏は、スプリング入りのマットレスやソファの処理費用が、来年4月1日から4000円へ値上げされることに「料金改定で市民から疑問、不満の声が届いている」とただした。
大城智一朗市民保健部長は、最終処分場での解体が3~8時間を要すること、検討委員会の答申結果、ごみ排出量の削減を目指すことなどを理由に挙げた。
中山市長は、処分作業を行う人件費をごみを出す側に負担してもらうことについて理解を求めた。
市民への周知は、広報いしがき、SNS、新聞などで行っていく方針。
髙良氏は、2026年度に開所予定の市消防本部西出張所と消防職員について「職員の充足率が低く、業務が重くのしかかっていると聞く。現在の職員数は67人、充足率44・4%。100%だと151人は必要になる。今のまま西出張所が開所するとさらに負担が増えるのでは」と指摘。新城剛消防長は「令和6(24)年度2人増で70人体制、令和7(25)年度2人増で72人体制の予定」と増員していく方針を説明。
髙良氏は、救急や火災に対応する現場職員を増やすため「事務職員を会計年度任用職員にできないか」と提案。新城消防長は「検討していく」と応じた。
フルスト原遺跡の整備・活用について登野城氏が質問。分かりやすい案内板設置、上り階段や歩道整備などを要求。市教育委員会の大濵憲二文化財課長は、今後のフルスト原遺跡整備計画策定時に「検討していく」とした。
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