大浜公民館に農水大臣賞
長年のむらづくり評価
【那覇】2023年度農林水産祭むらづくり部門の伝達表彰式(沖縄総合事務局主催)が28日午後、沖総局であり、大浜公民館(波照間盛一館長)が農林水産大臣賞を受賞、長年のむらづくりが評価された。
同表彰は農山漁村のむらづくりの優良事例の表彰を通して、健全な発展につなげることが目的。農林水産祭の表彰行事7部門の一つとして「豊かなむらづくり全国表彰事業」の一環。
大浜集落は高度経済成長とともに集落外での就労や兼業農家の増加、青年会など各組織の活動が低下。そこで地域の英雄「オヤケアカハチ」の勇敢な精神を復活させ、集落を活性化しようと03年、「大浜アカハチ祭り」を創設して地域おこしに力を入れた。
このほか青年会、婦人会、老人クラブ、こども会、大浜自警部も精力的に活動。旧盆明けのイタツキバラ(獅子舞)の獅子に使う「フクダ(毛)」作りも地域のコミュニケーションの場として役割を果たしている。
波照間館長は受賞者あいさつで、集落の歴史を振り返りながら「獅子のフクダ作りは、年配者が子どもたちに作業工程の指導を通して継承されている」と伝統行事の重要性を伝え、「大臣賞の受賞ができたのは、公民館で行ってきた農業を土台にした行事が認められたと確信した」と述べた。
石垣市の担当者は「大浜では(数え)45歳の役員が館長を決める。波照間館長は若い世代の信頼を得て館長に選ばれている」と補足。
伝達表彰を行った沖総局の三浦建太郎局長は「賞に値する取り組みだと思う。若い方から選ばれたということも地域として団結力がある」と意見交換で評価した。
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