八重山諸島のニュース・石垣島・竹富島・西表島・新城島・小浜島・鳩間島・黒島・波照間島・与那国島

エントリー

「琉球縄文人」なる言葉を初めて見聞きした

 「琉球縄文人」なる言葉を初めて見聞きした。県紙とTVニュースで。琉大などの研究チームが宮古と沖縄の集団ゲノム(遺伝子情報)解析の結果、双方の祖先が同一の琉球縄文人集団と想定されると発表した▼いわれてみれば宮古や沖縄の、例えば糸満などには彫りの深い「濃い顔」が多い。発表によれば宮古集団は沖縄集団から複数回の移住で形成され、その後双方とも本州日本人の移住により「グスク時代人」が誕生したという▼なるほどさもありなん。昭和期、われら八重山人は県内他地域の人からよく「顔が薄い」と言われたものだ。彫りが深くない、浅いということだろう。でも、なぜか八重山だけのけ者にされたような、微妙な疎外感▼確かに遺跡から出土するのは南琉球特有の南方系土器、石器。白保竿根田原洞から出土した日本最古の人骨も南方系に由来するという▼でも、われらが生きてきた島々に、本州日本人の往来があったことは、古い八重山言葉にヤマト古語の原型を見ることで確かなものといえるだろう。縄文に連ならないのは残念であるが▼古代、われら八重山の先人はどこから来たか。興味は尽きず、今後の研究を待ちたい。ついでにいえば国民保護法により「われらはどこへ行こうとしているか」。まったくロマンのかけらもない。(慶田盛伸)

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社八重山毎日新聞は一切の責任を負いません。

関連するニュース

  • 関連するニュースはありません。

ページ移動

キーワード検索フォーム