八重山毎日新聞社

　新石垣空港を到着アナウンスがパイヌスマ（南の島）空港と称しているように宮崎空港ではブーゲンビリア空港と紹介している▼なぜという疑問は、ターミナルを出たらすぐ分かった。建物を覆う壁、駐車場周辺が植栽管理の行き届いた各種ブーゲンビリアで彩られ美しい。ふに落ちた▼宮崎への旅は、石垣島の景観を考える有志からの呼びかけ。60余年前、ブラジルの郷友から託された熱帯花木ジャカランダの花で観光客を呼び込んでいる日南市南郷町のジャカランダまつりの取り組みと道中の景観見物▼目的地の日南市へ向けて公道に出たらヤシ並木が続く。電柱電線が後退してヤシのみならずグリーンベルトが浮き立って見える。石垣島でこの景観を実現するには道路の拡幅か、電線の地下埋設をするしかない▼宮崎はプロ野球キャンプの聖地、そこかしこに野球場が見える。左手に青島が見えてきた。檳榔樹（八重山のクバそっくり）が群生している。先々の道路にもヤシとの併用で並木に利用されている。ソテツ並木も数多い▼案内に尋ねたら、この景観は昔、実業家が音頭を取り県を動かし実現させたという。植栽は定期的に剪定（せんてい）管理されるとも。日南海岸沿い道路のソテツ並木や鵜戸神社周辺のソテツ群落も他所から導入されたとも。？石垣島から。（仲間清隆）